静岡聖ペテロ教会(日本聖公会横浜教区)Shizuoka St.Peter's Anglican Church, Shizuoka

TEL054-246-8013 早朝聖餐式 午前7時30分~、午前10時半~ Regular Sunday Services 7:30a.m. / 10:30a.m Eucharist

月報聖ペテロ巻頭言

月報聖ペテロ4月号巻頭言

復活 〜福音の真の出発点〜 司祭 エドワード 宇津山武志 復活日に向かう大斎節の歩みの中で、今年わたしは『イエス・キリストの甦り』という本を手に取りました。著者はA・M・ラムゼー。1904年生まれ、ケンブリッジ大学を27年主席卒業後、28年リバプールにて…

月報聖ペテロ3月号巻頭言

本当に、この人は神の子だった 司祭 エドワード 宇津山武志 今年、主日聖餐式において、わたしたちはマルコによる福音書を中心に、神の国の良き知らせに耳を傾け、神のみ心を探ね、歩んでいます。マルコはその福音書の冒頭で「神の子イエス・キリストの福音…

月報聖ペテロ巻頭言1月号

被献日によせて 司祭 エドワード 宇津山武志 12月25日の「降誕日」に始まる祝祭は、2月2日の「被献日」をもって一つの区切りを迎えます。 レビ記12章には、出産にまつわる様々な規定がまとめられています。出産は出血を伴いますので、男児を出産したとき、産…

月報聖ペテロ12月号巻頭言

あなたの言葉はわたしの足のともし火 わたしの道の光 司祭 エドワード 宇津山武志 聖職の道を歩み始めて約四半世紀、この間に社会も教会も大きく変化しました。司祭に按手されたときには「ああ、定年まで40年もあるんだな…」と、長いなという印象で受け止め…

月報聖ペテロ11月号巻頭言

限りある時を通して 司祭 エドワード 宇津山武志 わたくしごとですが、先日母を天に見送りました。9月の初め、ちょっと普通とは違う腹痛に自分で救急を受診しそのまま入院。それからは検査に次ぐ検査、10月の初めに手術を受け、回復に努めていましたが、中旬…

月報聖ペテロ巻頭言

まず神の国と神の義を 司祭 エドワード 宇津山武志 「何よりもまず、神の国と神の義を求めなさい。」(マタイ6:33) これは、マタイ福音書5章から7章の「山上の説教」の1節です。“山の上”とされますが、ガリラヤ湖を望む“なだらかな丘”と言った方がいいでし…

月報聖ペテロ9月号巻頭言

聖公会であること 司祭 エドワード 宇津山武志 8月12日(土)横浜聖アンデレ教会で、横浜教区、神奈川県東部の諸教会からなる「東神宣教懇談会」主催の講演会、「ランベス会議の学び(前編)」が行われました。講師は中部教区主教で立教大学総長の西原廉太主…

月報8月号巻頭言

主よ、わたしをあなたの平和の器にしてください ~ Make me a channel of your peace ~司祭 エドワード 宇津山武志 8月は横浜教区が定めた「平和宣教月間」です。以前書いた記憶がありますが、改めて「主よ、わたしをあなたの平和の器としてください 〜 Make …

月報7月号巻頭言

受容ということ 司祭 エドワード 宇津山武志 主イエスの母聖マリアは、思いもよらぬ出来事によって、ご自身の懐胎、しかも救い主がその身に宿られたのを知りました。ルカによる福音書によれば、マリアは「ナザレというガリラヤの町に住む…ダビデ家のヨセフと…

月報聖ペテロ巻頭言

“密”の回復 司祭 エドワード 宇津山武志 5月8日、新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」に移行しました。「コロナ禍」と呼ばれた未曾有の出来事を振り返ってみます。 2019年末に中国の武漢で原因不明の肺炎が流行しているというニュースを「大変だな、怖…

月報聖ペテロ5月号巻頭言

エマオへの道 司祭 エドワード 宇津山武志 復活節第三主日の聖餐式聖書日課、福音書はルカによる福音書から、エマオへ向かう二人の弟子への復活の主の顕現の記事です(ルカ24:13~35)。わたくしの先入観があるかもしれませんが、司祭たちはこの記事から“パ…

月報聖ペテロ4月号巻頭言

春よ来い 司祭 エドワード 宇津山武志 この冬は氷点下の寒い日も何日かありましたが、春の訪れは思いのほか早く、お堀の桜ははやくも見ごろです。最近、娘がガーデニング…と言っても、小さなベランダのプランターですが…に夢中です。目でも楽しみますし、ハ…

月報聖ペテロ3月号巻頭言

祈り・節制・愛の業 司祭 エドワード 宇津山武志 2月22日から4月9日のご復活日に向けて、40日間の大斎節が始まりました。 大斎始日の礼拝は、「神よ、わたしの献げものは砕かれた心、あなたは悔い改める心を見捨てられません」という詩編51編の言葉をもって…

月報聖ペテロ巻頭言

練り直す 司祭 エドワード 宇津山武志 つい先日、新年をお祝いしたばかりのような気がしますが、もう2月。今年の大斎節は2月22日に始まり、4月9日の復活日まで続きます。 大斎節の大きなテーマは回心。神のもとに、まだ見ぬ故郷へ、本来あるべき場所に帰るこ…

月報聖ペテロ巻頭言

神は生きておられる 司祭 エドワード 宇津山武志 12月25日、わたくしたちの教会にとって念願だったステンドグラスが完成、奉献されました。作品のデザインにあたって、制作者のかわもとさんには、テーマとなる聖句として「ゼブルンの地とナフタリの地、湖沿…

月報聖ペテロ巻頭言

布にくるんで飼い葉桶に寝かせた 司祭 エドワード 宇津山武志 世の救い主イエスは今からおよそ二千年前、ユダヤのベツレヘムという町でお生まれになりました。それが自宅でも病院でもなく、馬小屋(家畜小屋)であったということも多くの人が知っています。…

月報聖ペテロ巻頭言

楽園の外で生きる 司祭 エドワード 宇津山武志 鏡に自分を映す。鏡なんてものは物心ついたころから必ずあるもので、それを不思議だとか感じたことはありません。でも、鏡がなかったら、自分がどんな顔をしているか分かりませんし、髭を剃ることも、髪を整え…

月報聖ペテロ巻頭言

残された日々を数えることを教え知恵の心を与えてください (詩90:12) 司祭 エドワード 宇津山武志 9月8日、英国のエリザベス女王が逝去され、19日にウェストミンスターアビーで葬儀が執り行われました。テレビで全世界に放送されましたので、ご覧になった…

月報8月号巻頭言

神の世界のための神の教会 司祭 エドワード 宇津山 武志 7月26日から8月8日にかけて、全聖公会の主教たちが英国カンタベリーに集い、共に祈り、学び、福音宣教における課題を共有する「ランベス会議」が行われます。第1回は1867年、以後ほぼ10年ごとに行われ…

月報聖ペテロ7月号巻頭言

教会 〜神に呼ばれた人々の集い〜 司祭 エドワード 宇津山 武志 このところ再び増加に転じていますが、今年2月をピークにおよそ半年かけて新型コロナウイルス感染症が沈静化するに伴って、教会ではさまざまなレベルで“対面形式”の集まりが回復してきました。…

月報聖ペテロ巻頭言

聖霊なる神とともに 司祭 エドワード 宇津山 武志 《イエスは苦難を受けた後、ご自分が生きていることを、数多くの証拠をもって使徒たちに示し、四十日にわたって彼らに現れ。神の国について話された。》(ルカ1:3) 愛する主であり師である方の痛ましい死…

月報聖ペテロ巻頭言

エスのみ名によって 司祭 エドワード 宇津山 武志 復活節中の主日聖餐式では、旧約聖書に代えて使徒言行録が読まれます。使徒言行録は、『ルカによる福音書』を前編とする“ルカ文書”の後編で、前編の福音書がイエスさまの歩みの記録であるのに対して、後編は…

月報聖ペテロ巻頭言

神はなぜ 司祭 エドワード 宇津山 武志 先日、ある方とロシアによるウクライナへの侵略について交わした立ち話の中で、「神はなぜこのようなことをお許しになったのか」との憤りともいえる思いに接しました。わたしたちは、“人生”の中で―などと言わずとも“日…

月報聖ペテロ3月号巻頭言

やり遂げる 司祭 エドワード 宇津山 武志 北京冬季五輪。スピードスケート女子小平奈緒選手が最後のレースを10位で終えた後のインタビューでの言葉が心に残りました。「成し遂げることはできなかったが、自分なりにやり遂げることはできたと思う」。「成し遂…

月報聖ペテロ1、2月号巻頭言

挨拶 司祭 エドワード 宇津山 武志 もう随分昔のことになってしまいましたが、教会の礼拝に出席するようになってまもない頃、聖餐式で交わす「平和の挨拶」になかなか馴染めませんでした。そもそも生まれて四半世紀、喧嘩した相手と渋々仲直りの挨拶はしたこ…

月報聖ペテロ12月巻頭言

メシア…神さまからの答え 司祭 エドワード 宇津山 武志 今から約二千年前、「民衆はメシアを待ち望んで」いました(ルカ3:15)。 “メシア”。クリスチャンには聞き慣れた言葉ですが、日本ではそれほど正確に知られた言葉ではありません。以前の聖書では“メシ…

月報聖ペテロ 巻頭言(2021年11月号)

「いつくしみ深き」 「いつくしみ深き…」といえば、「友なるイエスは」と続く、有名な聖歌482番を思い浮かべる方が多いでしょう。「星の界(ほしのよ)」の題で文部省唱歌にも取り入れられたとても美しい旋律の曲です。ですが、今日ご一緒に味わいたいと思う…

月報聖ペテロ10月号巻頭言

ちょっと息抜きでも 司祭 エドワード 宇津山 武志 しばらく前の主日の聖書日課で、アダム(人間)の創造について触れました。 「主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった。」…

月報聖ペテロ9月号巻頭言

父よ 司祭 エドワード 宇津山 武志 問題、「“神の子”とはだれですか?」。さて、皆さんはどのように答えますか? 「イエスさま!」正解です。「わたしたちです!」うーん、誤りではありませんが、テストだったら“△”ですね…。旧約時代から、「神と人」との関…

月報聖ペテロ8月号巻頭言

何事にも時がある 司祭 エドワード 宇津山 武志 「何事にも時があり 天の下の出来事にはすべて定められた時がある」と言います。それはどんな時を言うのでしょう。 それは「生まれる時、死ぬ時 植える時、植えたものを抜く時 殺す時、癒す時 破壊する時、建…