静岡聖ペテロ教会(日本聖公会横浜教区)Shizuoka St.Peter's Anglican Church, Shizuoka

TEL054-246-8013 早朝聖餐式 午前7時30分~、午前10時半~ Regular Sunday Services 7:30a.m. / 10:30a.m Eucharist

今月の聖書

≪今月の福音書≫   ヨハネによる福音書 12:23〜
  「一粒の麦」―死ぬことによって現される神の栄光
                   牧師 司祭 シモン 長野 睦

 今年も皆様とともに復活日の喜びにあずかる事ができますことを感謝いたします。私たちは大斎節の黙想を通して主イエス様の御受難を黙想してきましたが、どの福音書でもその後半は、人びとの主イエス様に対する期待と主ご自身受けようとしている使命とが次第にかけ離れていく様子がわかります。主イエス様はその受難の前に「人の子が栄光を受けるときが来た」と明確に宣言されます。その栄光とは弟子たちや人びとの期待とは全く逆に、死の時であり、自らの死を通して栄光を現すことを宣言されます。
 弟子たちや人びとは「人の子が栄光を受けるときがきた」という宣言の中に、ローマを打ち破りイスラエルの勝利の栄光を夢見たことでしょう。しかし続けて語られた御言葉は「一粒の麦は・・・・死ねば多くのみを結ぶ」でありました。この御言葉は全く思いがけないものだったことでしょう。主イエス様のはじめの言葉は聞くものの心を揺り動かし望みを抱かせたことでしょうが、続けて語られた言葉は彼らを驚かせ、狼狽させたことでしょう。人々はこの世の勝利を期待し、主イエス様は十字架の死による勝利を宣言されたのでした。
 人知れず、否、人々から見捨てられ、あざけられつつ十字架の上に孤独な死を遂げながら、その悲しみと恐れの中からの、復活という思いがけない出来事が起こりました。長い歴史を通して今も人びとの中に生き続け、働き続けておられる主イエス様はまさしく「一粒の麦」であったことを証ししています。そして私たちもこの「一粒の麦」の命によって生かされ支えられています。復活日はこの喜びをともに祝い感謝するときです。そしてまた私たちもこの「一粒の麦」になるよう召された召命を確認するときでもあります。ともに主イエス様の御復活の日を祝いましょう。
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(※次回は5月9日頃、更新予定です。)