前回の第6回は、ガスヒートポンプを取り上げました。
建物より寿命が短いガスヒートポンプですが、あまりもったいないからと使わずにいるよりは、機械は時々使った方が寿命がかえって延びると聞きますので、温度設定で少し節約をして暑い時、寒い時には、ぜひ使っていただきたいということを、付け加えさせていただきます。
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さて、今月は、外壁についてです。
礼拝堂とエントランス、執務室の外壁は、上品な塗り壁で、トイレから会館、台所、ベストリーの外壁はサイディングを採用しました。
外壁は、屋外の紫外線や風雨、暑さ寒さや騒音から屋内を守ってくれます。
塗り壁は、セメントと砂、強度や色調などのための混和材に水を加えて練ったモルタルで、何層も重ね塗りして、仕上げはコテやローラーを使用し、落ち着いた風合いの表面を作り出しています。
建物に塗る前に職人さんがボードに仮塗りをして仕上がりを設計士さんや監督さんが確認していました。
サイディングというのは、セメントなどが主な材料で、中に繊維などをいれ工場でプレス成型して作るため、品質が一定で低価格いう特徴があります。
会館に使用したサイディングは塗り壁に良く似たものを選びましたので、外壁材が変わるつなぎ目も出来上がる前に考えていたほど違和感無く仕上がりました。
全部塗り壁にしなかった理由としては、サイディングですと、一枚ずつ建物に取り付けていけば、次の工程に進めるため工期を短く出来て、この面でも建築費用が抑えられるためです。
塗り壁の欠点は、月日が経つと細かな亀裂が入り防水性が落ちてくることです。このため十年か二十年に一度くらい塗り直しや補修が必要です。それに対してサイディングは亀裂の心配は無いのですが、色あせや汚れが目立ってきたら再塗装が必要で、その時には継ぎ目のシーリングをやり直したいものです。
(静岡聖ペテロ教会信徒 白石伸人)
2005年12月に静岡聖ペテロ教会の聖堂・会館、及び牧師館の建築が完了しました。新しい建物の裏話や古い教会には無かった機能などの話を教会報に連載したのがこのコーナーです。新しい教会をより身近なものとして使用して頂けるいいなぁという気持ちで当初数回の予定でスタートし、2年間に渡り、20回連載しました。原文に訂正加筆を加えながら、ここに連載していきます。 月一ペースで更新しますので、どうぞお楽しみに。
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