窓は、開放することにより外の新鮮な空気を取り入れることが出来、閉めてもガラスを通して外の光を取り入れ快適な室内を作り出してくれます。
しかしガラスの最大の短所は、非常に熱を伝えやすいことです。冬には部屋の暖かい熱を外に伝え、夏には暑い外の熱を室内に伝えて、暖房や冷房が効きにくくします。部屋の熱を逃がすのは出入り口よりも、8割から9割がガラス窓だといわれています。
そこで会館や執務室には、ペアガラスを使用しています。ペアガラスとは、ガラスを二重にしてガラスとガラスの間に乾燥した空気を入れてあります。空気は熱を通しにくいため一枚ガラスの窓に比べて、二倍の断熱効果があるともいわれています。寒い冬の日に会館の窓ガラスの内側を触ってみてください、意外と冷たくないと感じるはずです。
熱が逃げないのでガラス面に発生する「結露」も起こりにくい構造です。内部に乾燥した空気を入れるのは、ガラスとガラスの間での「結露」を防ぐためです。
よくペアガラスは、二重のガラスだから防音にも効果があると思われている方がいますが、これは間違いです。これは外ガラスと中の空気と内ガラスが太鼓のように共鳴するからです。団扇太鼓より皮を二枚張った和太鼓の方が大きな音がするのと同じです。音を外に出したくない場合には、カーテンが効果を発揮します。
前に記載したガスヒートポンプや窓の開閉、カーテンを上手に使って快適な室内を作りたいものです。
(静岡聖ペテロ教会信徒 白石伸人)
2005年12月に静岡聖ペテロ教会の聖堂・会館、及び牧師館の建築が完了しました。新しい建物の裏話や古い教会には無かった機能などの話を教会報に連載したのがこのコーナーです。新しい教会をより身近なものとして使用して頂けるいいなぁという気持ちで当初数回の予定でスタートし、2年間に渡り、20回連載しました。原文に訂正加筆を加えながら、ここに連載していきます。春以降、更新をおこたっていましたが、今後また、月一ペースで、続ける予定ですので、お楽しみに。
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