≪今月の福音書≫ マルコによる福音書1:14～ （顕現後第３主日）
新しい歩みを共に
牧師 司祭 シモン 長野 睦
降誕日から教会暦は主イエス様の成長を足早にたどってまいります。1月1日の主イエス命名の日から受洗、そして宣教の開始。私たちも新年を迎えて新しい歩みを始めました。1月25日には今年度の信徒総会を開催し、昨年度を振り返って今年度の歩みを共に考えます。今年も神様の御導きを共に祈りながら歩んでまいりたいと思います。
主イエス様はその神の国の宣教の開始にあたってまず最初になさったのは弟子の召命でした。福音書にはアンデレとシモン（ペテロ）、ヤコブとヨハネという二組の兄弟。彼らはアンデレを除いて常に主イエスさまの近くにあって中心的に働いた人々でした。ヨハネの福音書にはナタナエルの召命が記されています。（顕現後第２主日）。顕現後第３主日の福音書には先ほどの二組の兄弟の召命が記されています。
主イエス様は彼らが湖で網を打っているのをご覧になって、「わたしについて来なさい。人間をとる漁師にしよう。」。主イエス様と彼らとの最初の出会いは、湖に網を入れたり、網の手入れをしたりという彼らの日常生活の中での出来事でした。何か特別の出来事の中で主イエス様との出会いが与えられる場合もあるでしょうが、多くの場合、私たちは日常生活の中で出会いが与えられます。この弟子たちの召命の場は私たちの召命の場でもあると思うのです。私たちも自分自身の生活から離れたところで主イエス様に出会い、召されるのではありません。もちろんその中では、いろいろな人を通して、いろいろな出来事を通しての出会いです。
私たちも具体的な毎日の生活の中で日々、主イエス様の呼びかけがあり、召し出しがあります。神様がこの私たちの小さな存在と働きを通して神様の働きに参与させようとしておられる。今年も私たちは神様の御働きに参与できる喜びを共に感謝しながら歩んでまいりましょう。
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