静岡聖ペテロ教会(日本聖公会横浜教区)Shizuoka St.Peter's Anglican Church, Shizuoka

TEL054-246-8013 早朝聖餐式 午前7時30分~、午前10時半~ Regular Sunday Services 7:30a.m. / 10:30a.m Eucharist

今月の聖書

≪今月の福音書≫ ヨハネによる福音書15:9~17(復活節第6主日
      神の愛に生きる
                牧師 司祭 シモン 長野 睦
 教会暦は主イエス様のご昇天の日が近づいてまいりました。昇天を前にして主イエス様と弟子たちとの別れの場面を想像してみますと、弟子たちはどのような気持ちであったのでしょう。おそらくは多くの不安とそして同時に約束の聖霊の与えられることへの期待とがあったのではないでしょうか。
 この主イエス様のご昇天の日から10日後に約束の聖霊の降臨があります。そして弟子たちは聖霊の力によって信仰が強められ、世界に向かって御言葉を告げ知らせるために散らされていきます。主イエス様の復活の意味と意義がこの昇天と聖霊の降臨を通して完成されるわけです。
 教会暦にしたがって生活している私たちも、今年その前半の締めくくりのときを迎えようとしています。改めて私たちの信仰生活を深めてまいりたいと思います。
 この福音書もそうですが、主イエス様の別れの説教は、十字架の前よりもむしろこのご昇天の前のほうがふさわしい内容を持っています。聖書は繰り返し、繰り返し、主イエス様の、神の愛ということが教えられています。私たちの理想とする模範とする生き方は何よりも愛ということであることが「教えられています。ヨハネ福音書ではこの互いに愛し合うという兄弟愛が教えられるわけですが、少し意外な感じがするのは、たとえば共観福音書では「兄弟愛」ということはあまり強調されず、むしろ「隣人愛」が強調されています。「あなた方は自分を愛する者を愛したからといって、何の報いがあろうか。そのようなことは異邦人でもするではないか」とありますし、「良いサマリア人のたとえ」でも自分を愛するように隣人を愛することが教えられています。そしてその教えは敵をすら愛する愛にまで発展します。
 するとヨハネ福音書と共観福音書ではイエス様の教えが異なるのでしょうか。それはもしかすると成立年代の違いということが考えられるかもしれません。愛ということも「人類愛」という広い概念よりも「兄弟愛」という具体的な点に立ち戻っているのでしょう。


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