礼拝堂の床は、カーペットタイルを使用しています。その特徴として、歩行などによる衝撃音を吸収して自ら音を立てにくく、密生した繊維によりほかで発生した音を吸収して残響を少なく、室内を静かに保つということがあげられます。机や家具を引きずったとしても、わずかな音しか発生しません。礼拝前に黙想をしている途中で他の信徒が入ってきても、足音はほとんど気になりません。このことは聖堂の床材として最適と考えます。生演奏やレコードコンサートにも効果を発揮します。
また、保温効果があるために、冬に足元から冷え込む感じはありませんし、保冷効果もあるため、夏の冷房にも効果があります。
そして少し弾力があるため、歩行しやすく、少々立てつけが悪い椅子や家具でも、がたがたすることがありません。
これに対して最大の短所と考えられるのは、ダニの発生です。ダニはカーペットそのものを栄養源としているわけではないため、ダニの食料となるものを遮断すれば済むことです。幸い、聖堂は飲み食いする場所ではないため、パンくずなどが床にこぼれるということはあまり考えられませんので、人が出入りするために入ってくるダニにとっての栄養物に対しては、週一回程度の掃除機による吸引で対策は十分と言えます。
しみがついた場合でも、水を少し含ませれば雑巾などに汚れを移す方法で対応でき、少し油分がある汚れには、この水にほんの少し中世洗剤を入れて何回もこれを行えば、頑固なしみも取れるはずです。キャンドルサービスの時などに落ちる蝋燭のろうも、新聞紙を上に乗せてアイロンをあてれば、ろうが溶けて新聞紙にうつり、きれいに落ちます。
執務室はキャスターがついた椅子を使用しますので、耐摩耗性に優れたこの床材が最適です。
(静岡聖ペテロ教会信徒 白石伸人)
2005年12月に静岡聖ペテロ教会の聖堂・会館、及び牧師館の建築が完了しました。新しい建物の裏話や古い教会には無かった機能などの話を教会報に連載したのがこのコーナーです。新しい教会をより身近なものとして使用して頂けるいいなぁという気持ちで当初数回の予定でスタートし、2年間に渡り、20回連載しました。原文に訂正加筆を加えながら、ここに連載していきます。
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※次回更新は、6月14日(木)頃の予定